南アの貴公子「甲斐駒ヶ岳」シャワーあり長衛小屋でテント泊!

2018年は平年より22日早く、昨年(7月6日)より7日も早い梅雨明け!

梅雨明け直後は太平洋高気圧におおわれ、その勢力も持続されやすいとされています。

安定した夏型の晴天が10日ほどつづくことが多いことから「梅雨明け10日」ともいわれていて、登山にも絶好のタイミング。

関東甲信地方の梅雨明けは平年7月21日ごろであることから、一般的には「7月下旬〜8月上旬」の期間が梅雨明け10日となりますね。

ところが6月29日(金)にいつもの定食屋で昼食をとっていると、テレビから「梅雨明け」のニュースが耳に飛びこんできました。

これまで関東甲信地方でもっとも早く梅雨が明けたのは2001年の7月1日。6月に梅雨明けするのは観測史上はじめて。

梅雨の期間も日数23日(6月6日〜6月28日)と1978年(6月11日〜7月4日)にならんで1番の短さとのこと。

今年の梅雨明け10日を7月9日〜7月13日ごろだと賭けて長期休暇を設定していたじぶんにとっては思いもよらないことです。

長期休暇の日程をいきなり来週の月曜日から(7月2日〜7月6日)に変更するわけにはいかないけど、土・日にかけて天気がいいと聞いてただ黙ってはいられません。

昼食を終えオフィスに戻るとさっそく業務状況をチェック。週あけ月曜日に有給をとって3連休にしてもさほど問題はなさそうだな…

●Day1(2018.06.30.Sat.):新宿→長衛小屋

標準コースタイム

  • 08:02新宿-09:42甲府(電車100分)
  • 10:05甲府駅-11:58広河原(バス113分)
  • 12:30広河原-12:55北沢峠(バス25分)
  • 12:55北沢峠-13:05長衛小屋(徒歩10分)

コースタイム実績

  • 08:02新宿-09:42甲府(電車100分)
  • 10:05甲府駅-11:58広河原(バス113分)
  • 12:30広河原-12:55北沢峠(バス25分)
  • 12:55北沢峠-13:05長衛小屋(徒歩10分)

08:02

昨夜は早めに帰るつもりだったのに、飲み会があって帰宅は深夜になってしまいました。

家を出るのもぎりぎりになってしまい、新宿駅で特急券の発券をする時間がない!

予約していた特急あずさの出発まではあと2分…

情けないと思いつつもホームの駅員さんに相談してみたところ「とりあえず乗って、降車駅で発券してください」とのこと。

謝罪とお礼の言葉をつげてあわてて乗りこみます。シートに腰を下ろすと、電車はすぐに新宿を出発しました。

09:42

甲府駅には定刻どおりに到着。駅員さんのアドバイスにしたがって、改札のそとで発券し清算させてもらいました。

今後はこのようなことがないよう、あらためて時間にゆとりをもつことを心がけましょう。

10:05

2018年の梅雨明け10日を活用した3連休で向かうのは、南アルプスの「甲斐駒ヶ岳」と「仙丈ヶ岳」。

このシーズンになるとそろそろ3,000m級の高山に行きたくなってきますが、6月の北アルプスは残雪期で小屋開けもまだまだ。公共交通機関も開通していないことが多いです。

南アルプスは北アルプスよりは雪どけが早く東京からのアクセスもいいので、本確定なシーズンイン直前のこの時期にもうってつけ!

甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳へは「南アルプス登山バス」でまずは「広河原」まで行き、そこからさらにバスを乗り継ぎ、終点の「北沢峠」からアプローチするのがメジャールートです。

それぞれ日帰りでも楽しめる山ですが、せっかくなら山中で泊まって、南アルプスの「貴公子」と呼ばれる甲斐駒ヶ岳と「女王」と呼ばれる仙丈ヶ岳どちらにもお会いしたいもの。

この2座には2015年7月に小屋泊まりで登ったことがありましたが、そのときは梅雨の最中で雨が降りガスも多いという残念なコンディションでした。

今回はバッチリ梅雨明け10日のタイミングなので、スカッとした晴天といい景色が期待できるかな。

11:58

広河原に到着したら、まずは窓口で北沢峠までのバスチケットを購入。

ここから広河原山荘方面へ歩いて、標高3,190m・日本第2位の「北岳」に登ったのは2017年8月のことか。およそ1年ぶりの広河原バスターミナルはあいかわらずきれいです。

あっという間に色とりどりのバス待ちザックが並びました。

おそらく考えることはみんないっしょで、きょうは北沢峠までのアプローチ。あした甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳どちらかに登る計画なのでしょう。

ぼくは3連休にしたのでどちらも行けちゃうと思うと、なんだかとても贅沢で得した気持ちになります。

車酔いしてしまったのか、具合わるそうにしている女性がいました。

南アルプス登山バスに限った話ではないのですが、登山バスの走るような路面は状態があまり良くありません。

カーブやアップダウンも多いのでかなり揺れます。

後部座席は遠心力のはたらきで揺れの影響がつよいので、運転席にちかい前方の席にポジション取りできるといいんですけどね。

12:30

北沢峠行きのバスは野呂川沿いの「南アルプス林道」をすすみ、途中の「野呂川出合」で北沢方面に折れます。

野呂川は渓流釣りで有名な河川ということもあり、バスの車窓から野呂川を見下ろしているとロッドを振るうアングラーが目につきます。

野呂川出合から「治山運搬路」を歩いてたどりつく「両俣小屋」のあたりでも美しいイワナが釣れるらしい。

釣りはしばらくしてないけど、南アルプスの清流でイワナとたわむれるのも楽しそうだなあ。

12:55

北沢峠をベースキャンプ地とすることで南アルプスの名峰2座を満喫できるし、北沢峠からテント場のある「長衛小屋」までのコースタイムは約10分と激短!

テント泊の装備一式をかついで歩く距離が短いので、甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳は日本アルプスでのテント泊デビューにも最適でしょう。

テント場は広くてスペースがじゅうぶんにあることは知っているのですが、好天の週末ということでなんとなく気が急いて早足になってしまいます。

途中で、熱心に苔を観察する集団に遭遇。ツアーイベントでしょうか?

13:05

小屋で受付を済ませ、幕営料500円をお支払いしてテント場に。すでに色とりどりのテントが張られています。

窮屈すぎることはなくほどほどの混み具合。みんな思い思いに過ごしていて楽しそう。

長衛小屋のテント場は、フラットなスペースが沢沿いに何段かにわたって広がっています。

ただ今回の山行日程がちょうど「第60回長衛祭」とかさなったようで、小屋にちかくて水場もあるいちばん上のスペースは会場としてクローズされていました。

さきほどの苔観察の集団も長衛祭のイベントのようですね。

すでにイベントは終了しているようですが、後かたづけもあって本日は使用不可とのこと。

1段下にあるスペースの沢のほとりに張ることにします。地面は砂利がメインなのでペグダウンは岩を併用。

今回もってきたテントは愛用のヒルバーグ「ウナ」ではなく、なぜかモンベル「U.L.ドームシェルター 1型」の初期モデル。

今回はベースキャンプ型のテント泊。テント場へのアプローチも楽なので、軽量であることにこだわる必要はないはず。

なぜウナにしなかったのか…酔っ払いながら深夜にパッキングしたとはいえ、われながら「?」です。

テントを張り終えてしまうと今日はもうやることがないので、小屋のまわりをぶらぶらとお散歩。

長衛小屋は老朽化した「旧北沢駒仙小屋」を改修して2013年にリニューアルオープンしたばかり。外観はもちろん設備もとても立派で清潔な小屋です。

3年ほど前に甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳を訪れたときはまだテント泊をスタートしておらず、この長衛小屋にお世話になりました。

小屋前のベンチに座り、あのときは梅雨寒だったけど薪ストーブがあたたかくて食事もおいしかったよな〜もうあれから3年も月日が流れたのか…といったことに思いをめぐらせていると、小屋番さんに声をかけられました。

「あれ?以前お泊まりになって、雑誌の取材を受けていただいた方ではないですか?」

「え…あ、はい。よく覚えていらっしゃいますね!」

「あの雑誌よく読みかえしていますからね。きょうはテント泊ですか?」

「そうなんです。小屋泊じゃなくてすみません…」

そういえば、たまたま山小屋の魅力を伝える特集を組んだ「Number Do」の取材チームが長衛小屋に来ていて、友人とそのインタビューに応じたんでした。

小さな記事・カットでしたが、全国で販売されている雑誌に載るなんてはじめてのことで感動したものです。

あれから数え切れないぐらいの登山者が訪れているのに、よく憶えていてくださったものですね。

なにより、お互い元気で再会できたことがうれしいです。

さて、今回の山行では甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳どちらから登ろうか?

なにか決め手がないものかと考えていると、あしたは長衛祭の記念登山として仙丈ヶ岳に登るイベントがあるとのこと。

これは甲斐駒ヶ岳からに決まりですね。

日没まではまだたっぷり時間があるので、小屋で缶ビールを買ってテント脇の清流のせせらぎを聞きながら本でも読むことにしよう。

清らかな流れに心まで洗われるよう。やることがないって、実はとても贅沢な時間なんですよね。

長衛小屋のテント場は樹林帯に囲まれているため暗くなるのがすこし早い。陽が傾いてくるとあちこちで夕食の準備がはじまりました。

昨夜は飲み会があって今朝も早起きしたから睡眠不足はいなめない。あしたの甲斐駒ヶ岳にそなえ、早めに食事を済ませて横になることにします。

山行費用(合計8,430円)

  • 新宿-甲府:4,130円(電車)
  • 甲府駅-広河原:2,050円(バス)
  • 広河原-北沢峠:750円(バス)
  • 長衛小屋:500円(テント場)/1,000円(ビール2本)

●Day2(2018.07.01.Sun.):長衛小屋⇆甲斐駒ヶ岳

標準コースタイム

  • 04:45長衛小屋-07:25駒津峰(徒歩160分)
  • 07:25駒津峰-08:55甲斐駒ヶ岳(徒歩90分)
  • 08:55甲斐駒ヶ岳-09:55駒津峰(徒歩60分)
  • 09:55駒津峰-11:50長衛小屋(徒歩115分)

コースタイム実績

  • 04:45長衛小屋-07:25駒津峰(徒歩160分)
  • 07:25駒津峰-09:25甲斐駒ヶ岳(徒歩120分)
  • 10:45甲斐駒ヶ岳-11:55駒津峰(徒歩70分)
  • 11:55駒津峰-14:00長衛小屋(徒歩125分)

04:15

明るい月夜。空には雲ひとつない快晴。

もうすぐ夜明けをむかえるタイミングですが、「小仙丈ヶ岳」が月光に輝いてなんとも幻想的。

昨夜は横になってすぐ眠りに落ちたようです。

長衛小屋のテント場は近くを沢が流れているから、混雑していても周囲の生活音がまったく気になりませんでした。

朝食はいつもどおりアマノフーズの「トマトとチーズのリゾット」で手早く済ませ、準備を急ぎます。

ベースキャンプ型のテント泊だと撤収作業の手間がないですし、不要な荷物がデポできて軽快に登山を楽しめるのがいいですね。

04:45

長衛小屋前の橋を渡り、いよいよ甲斐駒ヶ岳への登山がスタート!

しばらくはフラットなトレイル。早朝の樹林帯は静かでまだ薄暗いです。

沢に沿って歩いたり沢を渡ったりしながら進んでいきます。

05:15

スタートから30分程度で「仙水小屋」に到着。

この小屋のテントスペースは約11張り分で長衛小屋に比べるとかなり少ないのですが、そのぶんとても静かなテント泊が楽しめそうですね。

仙水小屋前の水場で南アルプスの天然水をひと口。とても冷たくてなめらかな口あたりです。

仙水小屋の先にある森をぬけると唐突に岩がゴロゴロ転がる場所に直面。そこを右に曲がってしばらく進めば「仙水峠」です。

しばらく行ってふり返ると、そこには朝陽をあびた小仙丈ヶ岳が。白んだ月もしたがえてよりいっそう優美に映ります。

さらに進むと、正面にある仙水峠のさきから朝陽が射してきました。

ここまでずっと薄暗い樹林帯を歩いてきたからか、あかるい太陽の光とひらけた青い空がうれしい。

05:05

コースタイムより5分ほど早く仙水峠に到着です。

宇多田ヒカルさんが出演したミネラルウォーターのCMで甲斐駒ヶ岳が登場したのは記憶に新しいこと。

CM内で最後に写しだされる甲斐駒ヶ岳は、仙水峠の南に位置する「栗沢山」から撮影したものだそうです。

その後シリーズ化されていますがイメージソング「道」との相乗効果もあって、この「水の山行ってきた 南アルプス」バージョンがいちばん好き。

ミネラルウォーターを買うならやっぱり「南アルプスの天然水」でしょう!

ここで朝陽・雲海・山と空のおりなす眺望にしばし見とれてしまいます。右手方向には「鳳凰三山」のオベリスクがその存在感を示していますね。

そして進行方向には「摩利支天」が顔をのぞかせていて圧倒されます。

あそこよりさらに高い場所まで登ろうとしているわけです。そしてここ仙水峠から「駒津峰」までは樹林帯の急登がつづくんですよね。

地図の等高線をみれば登り一辺倒で傾斜が急なことはわかりますが、約500mの標高差はだてじゃありません。

陽射しが強くなってきたこともあり、ここにきて一気に汗が噴きだしてきました。かなりしんどい登りです。

でも、いい景色が見れれば疲れが吹きとんで力が湧いてくるような気がするから不思議なもの。

小仙丈ヶ岳のさきにある仙丈ヶ岳のカールが目視できる高さまで登ってきました。

あいかわらず雲海はきれいに湧いていて、右方向には北岳が、左手の鳳凰三山のさきには富士山のシルエットが見えます。

いつの間にか背の高い木は姿を消し、代わりにハイマツが茂っています。だんだんと空にもちかづいてきました。

07:25

長衛小屋から約160分。コースタイム通りに駒津峰に到着。北側にひらけた眺望もすばらしい。

正面にあるとがった山頂は「鋸岳」。そのはるか彼方には北アルプスの山々まで望むことができます。

3年前はここ駒津峰まで登ってきた時点でガスに巻かれてしまったのですが、こんな絶景がひろがっていたんですね。

めざす甲斐駒ヶ岳もかっこよくてど迫力!さすが南アルプスの貴公子と呼ばれるだけのことはあります。

「駒ヶ岳」を名乗る山は日本全国で約20座あると言われていますが、そのなかで最も標高が高いのが甲斐駒ヶ岳。

水成岩が多い南アルプスにおいて例外的に火成岩である「花崗岩」から成っているため、夏でも山肌が白く雪山のような美しさ。

南アルプスの山々はその標高のわりに全般的になだらかな稜線が連なっていて、甲斐駒ヶ岳のように鋭角的で独立峰のような山容の山は多くありません。

古くからおおくの人に名山としてたたえられ、詩歌にも登場する日本アルプス屈指の名峰です。

駒津峰から甲斐駒ヶ岳の山頂までの標準コースタイムは約90分ともうひと頑張り。

ここからさきは大きな岩が増えるなどガラッと山容が変わり、稜線のこまかなアップダウンのあと山頂直下にはザラ場の急登がまちうけます。

正面からの陽射しと岩からの照り返しが強いので、サングラスを持ってきてよかったです。

SWANS・エアレスビーンズのミラーレンズモデル「SABE-1312 DMBR」は、重量およそ16gでかけているのを忘れるくらいの軽量さ。

可視光線透過率50%と明るめのレンズですが、無雪期・3シーズンの登山では十分のスペックだと思います。

目の動きがわかる威圧感のないクリアーレンズと、ナチュラルで上質な質感のデミブラウンのカラーがとてもお気に入りです。

8合目の標識を過ぎると「岩陵直登コース」と「巻き道」への分岐にさしかかります。

岩陵直登コースは破線ルートになっていて落石の可能性も高いので、しっかりした準備が必要です。今回は巻道ルートを選択しましょうか。

ダケカンバなどの茂る樹林帯を経て、いよいよ甲斐駒ヶ岳の山頂直下にやってきました。

フラットな足場を選びながら、南面の砂れきの斜面を慎重に歩いていきます。

右手方向に目をやると、対峙する栗沢山が真正面に。いつの間にか雲海が仙水峠まで上がってきていますね。

ザラ場の急登は足が滑りやすく、体力を地味に消耗します。

仙水峠から見上げたときには絶望的に大きく感じた摩利支天と肩をならべる高さまで登ってきました。

摩利支天との分岐までくれば、甲斐駒ヶ岳の山頂までの標準コースタイムは20分程度なのですが…

まだまだザラ場はつづきます。ハイマツの茂るあたりから右手に抜けて出る稜線までがとても高く遠く感じる。

絶景にはげまされつつ、山頂まであと少しと信じて気力をふりしぼります。

目指してきた山頂が、ようやく手の届きそうな距離まで近づいてきました。

ふり返った眼下には、登ってきた道を雲海がのみ込みはじめる様子が。いまいる場所まで雲が上がってくるのも時間の問題でしょう。少し急ぎます。

七丈小屋」方面からの登山道と交わる分岐に到着。山頂まではあと5分ほどです。

「駒ヶ岳神社奥社」の石碑のさきに、甲斐駒ヶ岳の山頂を示す看板は立っています。

09:25

駒津峰からおよそ120分。標準コースタイムから30分遅れでようやく標高2,967mの甲斐駒ヶ岳山頂に到着!

やはり雲が出てきてしまったものの、あした登る予定の仙丈ヶ岳が鮮明に見えています。眼下には駒津峰と、ここまで歩いてきた稜線も。

山頂はそこそこの人出でしたが、静かで眺めのよい場所を見つけのんびりとした時間を過ごします。

仙丈ヶ岳は甲斐駒ヶ岳とは対称的にたおやかで優美な印象です。

こんなに個性の異なる美しい山が対峙していて、ベースキャンプ型のテント泊でどちらも一気に楽しめるなんて贅沢すぎる。

陽射しは強いのですが気温は20度ほどで風もなし。さすが梅雨明け10日、最高の登山日和ですね。

10:40

気がつくと山頂で1時間以上も過ごしてしまいました。とても名残惜しいのですが、そろそろ下山を開始しておきましょうか。

砂れきのザラ場は下りも大変。

高山植物がとても健気で可憐に感じられるのは、こんな厳しい環境に咲いているからこそかも知れません。

11:55

駒津峰までやってくると周囲はガスに巻かれ、眺望はまったくなくなっていました。仙水峠へ下る道も中腹までガスに覆われています。

朝はすばらしい雲海と景色がのぞめたのがウソのようですね。

行きは早く樹林帯を抜けて稜線に出たいという一心でしたが、帰りは、迎えてくれた樹林帯に入るとホッと安心します。

あんなに苦労した急登も下りなら楽勝。早くテント場に戻りたいなあ。

12:50

仙水峠まで戻ってきました。きょうの山行はあと1時間ほどで終了です。

13:15

仙水小屋では、行きでも飲んだ天然水を帰りにもひと口。渇いたからだにしみわたります。

朝はうす暗くてすこし不気味にさえ思えた森ですが、いまでは明るく差す陽の光に輝いています。

時間や光量の違いでこんなにも印象が変わるんですね。

14:00

朝4:45にスタートして約9時間後の14:00。無事に長衛小屋まで戻ってきました。

下山中から楽しみにしていたことがふたつあって、その内のひとつは小屋で売っている冷た〜い炭酸飲料!

「C.C.レモン」があるとなお良かったのですが、あいにく売切れのようだったので「三ツ矢サイダー」で。あ〜うまい!

14:15

そしてもうひとつのお楽しみはシャワーで汗をながすこと!

長衛小屋はシャワー設備をそなえる希少な山小屋。受付で予約し、1回15分・500円で利用できます。

脱衣所はとてもきれいで、脱ぎ着にもじゅうぶんな広さのスペースが。

ウェアとシューズを置くためのラック・トレイも用意されていて、足ふきマットも清潔です。

シャワーはコイン式で、受付で両替してもらえる100円玉5枚を投入すれば運転スタート!

運転時間5分は短いように感じますが、ストップボタンを押すとカウントが中断されるので意外とたっぷり使えます。

洗剤類は使用禁止とされているものの、そなえつけの天然植物由来シャンプー・リンス・ボディーソープが「1人2プッシュ以内」なら使用OK。

お湯だけでもありがたいものですが、洗剤が使えるとやっぱり爽快感がぜんぜん違います。ふ〜サッパリした!

14:30

きのうと比べると、だいぶ人が少なくなり静かなテント場です。あしたは月曜日なので、みなさん続々と撤収していきます。

長衛祭の撤収作業も完了していて、小屋・水場に近い最上段スペースも解放されました。

せっかくなので、2泊目はこのスペースに引越しすることに。めざとく近くに木の長椅子があるスペースを確保しました。

絶景登山のあとでシャワーを浴びてサッパリしてから飲むビールは格別です!

愛用のタイガー「サハラマグ」は軽量で保温もバッチリ。

コーヒーなどあたたかいドリンクはもちろんビールのように冷たいものまで、おいしい温度で長く楽しめるのは幸せですね。

17:00

テント場ではアライテント「トレックライズ1」のシェア率がすごくて、まわりをザッと見渡しただけで5張り以上はありました。

それだけユーザーからの信頼性が高いということなんでしょうね。

さほど個性的なテントではありませんがタフでほどほどに軽量ですし、国内3シーズンの登山ではなんの不満も出ないと思います。

夕食は定番になっているアマノフーズの「畑のカレー」。

「ひきわり豆のトマトカレー」という味もありますが、ぼくは「たっぷり野菜と鶏肉のカレー」がお気に入りです。

山でごちそうを食べたいとは思いません。このカレーとアルファ米さえあれば、ぼくにとってはそれだけでも十分に贅沢なディナーです。

150mlのお湯と60秒の時間でこのクオリティは驚愕。同等のカレーを自作しようとしても、そう簡単には到達できない味だと思います。

しだいに陽は傾き、山間にあるテント場はすこし暗くなってきました。

空をおおっていたガスはどこかへ去り、摩利支天が白く美しく輝いています。

2018年の夏山シーズンに入ってはじめての日本アルプス・3,000m級の登山。

体力的にすこし不安で実際に標準コースタイムから遅れる場面もありましたが、梅雨明け10日の好天に恵まれてとても気持ちよく快晴の甲斐駒ヶ岳を楽しめました。

午後になって太陽が昇ってくると、雲が湧いて稜線・山頂が隠れてしまうことが夏山ではとくに多いもの。

やはり登山で絶景を楽しみたいなら、近場で前泊して早朝からアタックするのが吉ですね。

南アルプスは東京からのアクセスが比較的よく、北沢峠まではバスで乗り入れることができます。

北沢峠から広くてフラットなテント場までは徒歩10分ほどですし、長衛小屋は小屋番さんの人柄もよくシャワーまで完備しているユーザビリティーの高さ!

登山でのテント泊がこんなに快適でいいんですかね…クセになって、これから何度も来てしまいそうです。

仙丈ヶ岳も楽しみだ。あしたも晴れますように。

山行費用(合計2,250円)

  • 長衛小屋:500円(テント場)/250円(三ツ矢サイダー)/500円(シャワー)/1,000円(ビール2本)

南アの女王「仙丈ヶ岳」長衛小屋テント場から日帰り稜線歩き!

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ABOUTこの記事をかいた人

たかはし昇一

30歳から3つの「と」(投資・登山・トレーニング)を習慣にしたら人生が変わった金融系サラリーマン。1985年生まれ、東京都23区内在住です。2034年までに金融資産3,000万円の「アッパーマス層」になるため、「収入を増やす」「支出を減らす」「投資で増やす」をコツコツ実践中。