夏のテント泊登山|ザック容量「30リットル」外付けなし?

  1. 登山靴
  2. レインウェア
  3. ザック

 

登山での「三種の神器」と呼ばれているアイテムのうち、登山靴・レインウェアは「使用シチュエーション」を見極めて最終的には「体型に合うもの」から予算内のものをチョイスしますよね。

ザック」についても考え方は基本的に同じで、用途や体型はもちろん「容量がちょうどいいもの」を選ぶべきですが…

 

ショップ店員
登山では日帰りで20〜30リットルの小型ザック、山小屋泊なら40リットルほどの中型ザック、テント泊だと50リットル以上の大型ザックが必要です!

 

登山用品店で「容量の目安」についてのこんな「定説・常識」を聞かされたことはないでしょうか?

あくまで経験に基づいた一般的なアドバイスであり決めるのは自分なのですが、ビギナーほど「そういうものなのか」と鵜呑みにしてしまって当然(経験談)ですよね。

ただ、近年の登山用品は軽量性・耐久性はもちろん「コンパクト性」も大幅に向上しています。

いくら荷物が多くなりがちなテント泊だからといって、50リットル以上の大型ザックが必要なシーンは正直なところ少ないでしょう。

そもそも、まだ「何を・どれだけ」持っていくかがわかっていない段階でちょうどいいザックを選ぶことはできないはず。

ザックは本来「いちばん最後に選ぶべき」ものです。ぼくも登山はじめたての頃は気持ちがはやってザック先行となってしまい…

 

 

のようなテント泊経験者の経験・知恵が学べる参考書ならぬ「山行書」をあとから読んで「これって今から返品・交換できるのかな?」と慌ててしまったものです。

 

●アライテント「軽量装備の夏山テント山行のススメ」とアイテムは?

*画像出典元:アライテント公式サイト

わざわざテント泊に関する書籍を購入せずとも、「アライテント」の「軽量装備の夏山テント山行のススメ」というサポートコンテンツはとても山行参考になります。

アライテント は日本を代表するテントメーカーでもあり、創業以来半世紀以上にもわたって高品質な登山用品を製造してきました。

オリジナルブランド「RIPEN = 熟練」の名の通り「熟練した職人の手」による日本国内でのハンドメイドにもこだわっています。その アライテント が…

 

アライテント
10kg以下の重量でテントを含めた全装備を、35リットルのザックにパッキングすることも可能です!

 

と言っているですから信憑性はかなり高そうですよね。

テント山行2泊3日を35リットルザックで行うための「全装備の具体例」もリストに記載されています。

中には廃盤・アップグレード済みのものも一部ありましたが、どれもスタンダードながら必要十分な機能をもっているアイテムたちで…

 

  • イスカ
  • EPI
  • エバニュー
  • モンベル

 

のような国内メーカー製品が集結しており、アライテント が自社と同じような「JAPANブランド」を積極的に登用したいとするポリシーも感じられます。

 

アライテント のアイテムリスト

●テントを含めた全装備「30リットル」ザックにパッキングしてみた!

 

ショップ店員
登山では日帰りで20〜30リットルの小型ザック、山小屋泊なら40リットルほどの中型ザック、テント泊だと50リットル以上の大型ザックが必要です!

 

アライテント
10kg以下の重量でテントを含めた全装備を、35リットルのザックにパッキングすることも可能です!

 

個人的には無条件で アライテント の言い分を信じたいところですが、同じテント泊なのに15リットルもの差があるのはいささか不安。

そんなところにちょうど友人が「30リットル」のザックを購入したとの情報が入ったので、図々しくもそれを拝借して実験しこのモヤモヤを解消してみることに。

友人が購入した登山ザックは、マウンテンハードウェアの「スクランブラー30(アウトドライ)」というシンプルな1気室のモデル。

防水性」も備えているのに重量わずか700gという秀逸なザックで、ぼくも日帰り・山小屋泊メインの時代に愛用していた時期があります。

アウトドライ」のバージョンは2018年に生産終了していて、2019年からはメインファブリックが「X-PAC」にモデルチェンジされていますね。

果たしてこの「中型ザック」に、ぼくの「テントを含めた全装備」はパッキングできるのでしょうか?

 

 

結果、防寒具と雨具が入りきらず飛び出すという事態に。準備するのが面倒で食料・水もパスしてこの状態なので、とても山になんて行けません。

わりとラフパッキングではあったので「全力でパッキング」すればなんとかなる気もしますがフィールドでの再現性がないことをしても仕方ありません。

ただ、そもそもの「ザック容量」がアライテント「クロワール35sp」に対し スクランブラー30(アウトドライ) は5リットルも少ないのです。

それにアライテント が想定しているアイテムよりかさばるものがあったのも事実。

ぼくの「テントを含めた全装備」を「30リットルのザックにパッキング」するためには「かさばるアイテム」から優先して見直すことが必要ですね。

 

たかはし昇一のアイテムリスト

●30リットルザックでテント泊は可能!「方法」と「注意点」は?

 

  1. 「シュラフ」のレベルを落とす
  2. 「シュラフマット」をショートサイズにする
  3. 「ピロー」は持たない
  4. 「コンロ+燃料」はガス以外をチョイス
  5. 「テント」をコンパクトなものに変える

 

①〜⑤が、ぼくのテントを含めた全装備を30リットルのザックにパッキングするために見直すべき「かさばるアイテム」と「具体的な解決策」です。

ぼくは「無雪期・3シーズン(春・夏・秋)の高山と冬の低山」を基本的に「テント泊」で楽しむという登山スタイル。

シュラフシュラフマット」はこのような使用シチュエーションを想定して「通年使用」できるスペックの1セットを厳選しています。

 

 

どちらも「夏の高山」には完全にオーバースペックなアイテムと言えますが「冬の低山」までカバーするために厳選したアイテムです。

また「ピローは贅沢品」であるものの一応マットのエアーポンプを兼務しますし、ぼくはピローの有無で快眠度がまったく違うタイプなのでもう手放せません。

そうなると①②③の選択肢はなくなって「コンロ+燃料」か「テント」となります。

容量削減への貢献度がより高いのはテントなので、ヒルバーグ・ウナ を「モンベルU.L.ドームシェルター」にチェンジしてリトライ。

 

 

すると、ちゃんと食料と水を入れる余地もあって納得の「ジャストサイズ」になりました。

 

 

①〜⑤以外にもまだまだ切り詰められるでしょうし、ぼく自身は好みませんが「外付け」という手段も残っていますね。

それにしても「ウナ がかさばる」というより「U.L.ドームシェルター がコンパクト過ぎる」というのが率直な感想です。

 

 

アライテント の「軽量装備の夏山テント山行のススメ」を実践すると、場合によっては「日帰り用とされている30リットルザックでテント泊登山」ができてしまいます。

ただ、アライテント のアイテムリストはいささかストイックすぎる気もしますし「3つの前提条件」があることには注意が必要ですね。

 

  1. 夏山限定
  2. 2泊3日限定
  3. 必要最低限

 

①夏山限定

 

アライテントの想定しているシュラフ「エア300」は「最低使用温度2度」で、個人的にはややスペックが不安です。

例え「真夏」でも、北アルプスのような「高山の夜」は「低地の真冬」のように冷え込むことも。

寒さの感じ方には強い・弱いの個人差があるものの、これが「春山・秋山」だとシュラフが完全に力不足という状態です。

春・秋はむしろ「ダウンジャケットダウンパンツ」を追加したいぐらいなので、そうなるとますます35リットルザックでのパッキングは「無理ゲー」になるでしょう。

 

②2泊3日限定

 

アライテント が「テントを含めた全装備を、35リットルのザックにパッキングすることも可能」としているのは、あくまで夏山「2泊3日」の山行です。

山行の「日数」が増えれば、日数の増加に応じて持参する「食事の量」が当然増えることになります。

 

  • 朝:ラーメン+クイック餅
  • 昼:カロリーメイト大1箱・ベビーチーズ2個・ナッツ
  • 夕:アルファ米・スープ

 

アライテント が想定する食料計画はまさに「最もベーシックなもので、これ以上シンプルにすることは出来ないところまで」切り詰められています。

たしかに「カロリー・栄養価」を踏まえた上で軽量・コンパクトな食料で構成されていますが山行日数が1日増えただけでも35リットルザックは容量オーバーとなってしまうでしょう。

もし「ドライフードが苦手」だったり「山での食事がなによりの楽しみ」だと、そもそもコンパクトな食料計画を組むことすら難しいということですね。

 

③必要最低限

 

アライテントのアイテムリストで「遊び」があるとすれば「嗜好品(しかもティーパック)」ぐらいのもの。

テント泊登山というアクティビティにおける「登山と野営」に特化しとことんストイックに切り詰められた「必要最低限の装備」となっています。

でも「登山の楽しみ方」は人それぞれですよね?すべての人が登山と野営さえできればいいわけではないはず。

食事へのこだわり以外にも、山のテント場で「とにかくゆったり過ごしたい」「ちょっとリッチなキャンプを満喫したい」という人もいるでしょう。

ぼくにとって「テントは ヒルバーグ・ウナ が理想型」なので、少しぐらい重くてかさばっても ウナ を持っていきたいです。

 

ヒルバーグ 「ウナ(サンド)」北アルプス・針ノ木小屋テント場での設営風景

*北アルプス・針ノ木小屋テント場にて

 

それに山小屋で買うビール以外に「ウィスキー」ぐらい欲しくなりますし山旅を終えてからのお楽しみのために「愛用しているソニー・RX100M3」で感動した風景も残しておきたい。

 

ヒルバーグ「ウナ」シンプル&タフで理想的なソロテント!

2018/01/21

登山のデジカメはソニー「RX100M3」がベストな7つの理由!

2017/12/17

 

ショップ店員
登山では日帰りで20〜30リットルの小型ザック、山小屋泊なら40リットルほどの中型ザック、テント泊だと50リットル以上の大型ザックが必要です!

 

アライテント
10kg以下の重量でテントを含めた全装備を、35リットルのザックにパッキングすることも可能です!

 

どちらかの言い分が一方的に正しい・間違っているということではなく、結局はテント泊の時期・内容や「自分にとって本当に必要なものはなにか」を追求することが重要ということですね。

そういった思考実験が「ウルトラライト」の実践につながるのでしょう。

そもそも ウルトラライト はスルーハイクに約3ヶ月〜6ヶ月かかるという長大なアメリカのロングトレイルを踏破するための「必要手段」かつ「方法論」。

 

  1. 約3,500km:アパラチアン・トレイル(A.T.)
  2. 約4,500km:コンチネンタル・ディバイド・トレイル(C.D.T.)
  3. 約4,300km:パシフィック・クレスト・トレイル(P.C.T.)

 

ちょっと想像すらつかないのですが、こんな長い道のりを「楽しんで歩く」ためには荷物を極力減らすことが必須でしょうね。

最低限度の物だけをもって生活するライフスタイル」という意味では「ミニマリスト」にも通じるものがあります。

日本での「ウルトラライトブーム」はそのような「理念」が置きざりで「軽い道具ありき」になっているという指摘も。

もし ウルトラライト という言葉がさみしくひとり歩きしているとしたら残念ですよね。

でも アライテント が提唱する「登山と野営に特化したアイテムリスト」からは「よりシンプルに、自然に親しむ」という ウルトラライト の思想が日本の山岳界にもあったことが再認識できます。

テント泊なら山中で「プライベート空間」を確保できますし、食事・行動などは「マイペース」でOKと思いのまま。山という大自然をより身近に感じられるのも魅力的。

アライテントのアイテムリストは夏山・2泊3日・必要最低限という条件下ではほぼ完成形。でもこれをベースに「自分にとって本当に必要なもの」を足したり引いたりする作業がまた深いですね。

 

 

ちなみにぼくは現在、今までにない「容量可変バックパック」という「OGAWAND・OWN」を愛用してます。

OWN は自重580gと超軽量なだけではなく容量25リットル〜50リットルにほぼ無段階の増減が可能というこれまでありそうでなかったアイディアがついに形となったアイテムです。

 

OGAWAND「OWN」今までにない容量可変バックパック!

2018/04/08

 

ショップ店員
登山では日帰りで20〜30リットルの小型ザック、山小屋泊なら40リットルほどの中型ザック、テント泊だと50リットル以上の大型ザックが必要です!

 

はい。OWN なら容量的には1つで日帰り・山小屋泊・テント泊がすべてこなせるので、個人的には「魔法のザック」だと思っています。製作者の小川さんはもしかすると魔法使いですか?

当然 スクランブラー30(アウトドライ) から飛び出してしまった「ウナ を含めたフルスペックの全装備」が難なくパッキング可能で、さらにまだまだ余裕も。

 

 

重量とのバランスは考慮する必要がありますが、これなら「登山と野営に特化した必要最低限の装備」や「じぶんにとって本当に必要な物」そして…

 

  • 必要ではないけれど、あればテント泊や登山がもっと楽しくなるアイテム

 

なども山に持って行くことができますね。

 

登山者のAさん
そろそろ夏山でデント泊デビューしたいんだけど、どんな登山用品がオススメ?

 

たかはし昇一
とりあえず「軽量装備の夏山テント山行のススメ」を読んで参考にすることをオススメするよ。

 

また、登山用品は「対面型ショップ」だと気軽に相談できますしワイワイ選ぶのも楽しいひとときですよね。

でもアクセス面も含めてとにかく時間がかかるものですし大きい荷物を持って帰るのもひと苦労。それについつい「あれもこれも」と余計な物まで買ってしまいがち(経験談)なんです。

そのため登山用品購入時には「軽量装備の夏山テント山行のススメ」を参考にすることと、個人的には「ネット購入のススメ」がセットで完結となります。

 

 

たかはし昇一
決して安い買物ではないので「ポイント」や「クリアランスセール」を活用しながら賢く揃えなきゃね。

 

👉アライテント「軽量装備の夏山テント山行のススメ

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ABOUTこの記事をかいた人

たかはし昇一

30歳から3つの「と」(投資・登山・トレーニング)を習慣にしたら人生が変わった金融系サラリーマン。1985年生まれ、東京都23区内在住です。2034年までに金融資産3,000万円の「アッパーマス層」になるため、「収入を増やす」「支出を減らす」「投資で増やす」をコツコツ実践中。